あなたは道教派?儒教派? 今こそ知りたい、中国四千年の哲学

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ネコ
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徳川家康とか渋沢栄一とか偉い人はみんな儒教を学んでいるらしいよ

チョコ
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なんだか難しそう~。表面だけざっくり内容を知りたい

SNS上の誹謗中傷では、インターネット上では法律が追いついていないこともあり、個人のモラルが問われています。また、企業では、「パワハラ」、「モラハラ」など様々なハラスメント教育が社員に向けて活発に行われています。

では、いったい私たちはどうやって、何が正しくて何が悪いを判断すればよいのでしょうか?

このモラルについて、日本では、2019年からは正式科目として「道徳」を小学校の頃から学んでいます。一方、フィンランドでは、道徳の授業はなく、宗教教育がおこなわれています。また、イギリスでは「責任ある市民」を育てることを目的に「市民学習」をおこなっています。

世界各国でも行われている道徳の教育ですが、正解がなくなんだかボヤっとしているこれらのモラルには、「人は殺してはいけない」や「人のものを盗んではいけない」など分かりやすいものと、「これってパワハラなの?」など、状況によって自分の頭で考え判断しなければならないものがあります。

人は、集団で生活する生き物です。そのため、宗教や環境など様々な影響を受けながら成長していきます。育つ環境や個人が持っている性格などの様々な要素が複雑に絡みあい、その人の「正義」が作られていきます。

個々の持つ正義が衝突した時、どのように考え、対処すればよいのか? ソクラテスや孔子など、昔の賢者たちも現代の人々と同じように悩み、その答えを私たちに残してくれました。

今回は、その中でも最近注目されつつある中国の大きな派閥、道教と儒教について、「とにかく表面だけさらっと理解しておきたい」というかた向けに、ざっくりと、わかりやすく解説したいと思います。

諸子百家をざっくり解説

中国の春秋・戦国時代に、「知の爆発」が世界規模で起き、中国では、「諸子百家」と呼ばれる学派が登場しました。

ざっくりと一覧にするとこんな感じです。

・儒家・・・孔子を開祖とする学派

・墨家・・・墨子を開祖とする学派

・法家・・・法を重んじる学派。韓非が大成

・名家・・・名(言葉)と実(実践)の関係を明らかにする学派。

・道家・・・無為自然を説く。老子を祖とし、荘子が大成

・兵家・・・兵法を論じる。孫子の兵法が有名

・陰陽家・・・近年の占いに近い

あなたは儒教派?道教派?

孔子の教えである儒教は、日本語でも「論語」として伝わりました。いわゆる「人間としての生き方」を説いたもので、「礼」と「仁」によって理想的な社会を実現しようとしたものです。

一方、道教は、人間はのびのびと自由にして、遊んでいればいいのだ。万物の無為にいきればいいのだと説いたものです。

現代風に言うと、儒教はいわゆる「意識高い系」道教は「スローライフ系」です。

次にそれぞれの主張をもう少し詳しく見ていきましょう。

儒教とは

孔子の言葉を彼の死後にまとめた「論語」は、徳川家康や渋沢栄一など、多くの日本人に広く読み継がれています。

孔子は、2mもある長身でした。彼は、君主は君主らしく、農民は農民らしくそれぞれに互いを認めて、礼儀作法を守り、社会の中のあるべき規範によって行動すれば、平和が実現すると考えていました。

孔子は、このような政治を実現しようと思ったのですが、多くの国では、「そりゃそうだけど、隣の国が国が喧嘩をしかけてくるなら、戦うしかない」と顧問として受け入れる国はありませんでした。

孔子の出世は叶うことなく、多くの弟子たちを教え、古書の整理をして生涯を終えました。

今日の中国共産党も「儒教社会主義」を提唱しています。孔子の思想が発展していく中で「大学」という書物の中に次のような言葉が残されています。

「修身斉家治国平天下(しゅうしんせいかちこくへいてんか)」

天下を治めようとするなら、自分が努力して立派な人になれ、次に家族を愛し平和な家庭を作れ、そして国を治めろ。最後に天下を平らかにせよ。この順番が大切だ。という意味です。

道教とは

ど正論という感じの儒教ですが、この儒教に真っ向から対立する教えがあります。それが道教です。

孟子や荀子が真面目に教育や理想の政治について語っているときに、荘子は、無為自然を説きました。

つまり、人間はもっと心を自由にして、万物の絶対性に従って生きればいいのだという考え方です。

荘子にまつわる有名なエピソードがあります。

国の偉い人(楚の威王)が荘子の評判を聞きつけて宰相に迎えようと礼物を持って荘子を訪ねました。

すると荘子は、「千金は大したもの。宰相は最高の地位でしょう。しかし郊祭の生贄(いけにえ)になる牛をご覧なさい。長年、美食で養われ、錦繍で飾られ、最後には祭壇に曳かれて行く。その時、いっそ野放しの豚になりたいと思っても手遅れなのです。私は自由を縛られるよりも、どぶの中で遊んでいたい。気の向くままに暮らしたいのです」と言って断ったということです。

確かに、着飾って祭壇で生贄にされる牛よりも、泥のなかで遊ぶ牛の方が幸せそうですね。

また、「無用の用(一見、無用に見えるものが、実は大切な役割を果たしていることがある)」や「井の中の蛙(かわず)大海(たいかい)を知らず(狭い世界に閉じこもっていると、外に広い世界のあることがかわらないというたとえ)」など、荘子の言葉が出典となったことわざが沢山あります。

まとめ

「人間は考える葦である」とフランスの哲学者パスカルはいいました。

動物の中で、強いわけでもない人間がここまで発展できたのは、「考える」能力があったからです。

大昔に生まれたの孔子や荘子も、考えて考えて、その教えを次の世代に引き継いできました。

現代では、宇宙にも旅行に行けるようになったし、AIも発達しましたが、人間の悩みは尽きません。現在は、10年に一度は大災害が起きるといわれている、VUCA(ぶーか)※の時代です。

今こそ、知の巨人たちの力をかり、原点に立ち戻って考えてみてはいかがでしょうか?

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