派遣社員になる前に、派遣法についてちゃんと理解しよう

ステップ2 お金を稼ごう!

これから、派遣として働く人、派遣社員を雇う人、全ての人に知っておいてほしい、「派遣法」についてまとめました。少し面倒ですが、自分の身を守るためにも、正しく派遣社員と付き合うためにも、是非しっておいてほしい、派遣法の歴史と注目すべき項目をまとめました。

派遣法とは?

派遣法の、正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」です。

雇用状況が不安定である派遣労働者にむけ、労働者派遣事業の運営を是正し、派遣労働者の権利を守るために制定されているのが労働者派遣法です。

設立当初

派遣労働者の保護を目的として、1986年に初めて施行されました。当初はプログラミング、データ入力、通訳など専門性の高い13業務に限って派遣を認めており、いわゆるエキスパートの派遣がメインでした。

2004年の法改正

2004年に小泉純一郎首相時に、竹中平蔵内閣府特命担当大臣が法改正をおこないました。これによって派遣労働者が2000年の約33万人から2008年には約140万人に増加し、大量の非正規雇用者を生み出しました。

格差の拡大

2008年のリーマン・ショック後、製造業を中心に派遣社員らは雇用の調整弁とされ、「派遣切り」と呼ばれる大量の雇い止めが発生し、生活困窮者が年を越せるように開設した避難所「派遣村」が発生、また、「ワーキングプア」や「ネットカフェ難民」などの用語も生まれ 格差社会を浮き彫りになりました。

2012年の派遣法改正

様々な問題により、2012年改正から派遣労働者保護を目的とした、日雇派遣の原則禁止、グループ企業内派遣規則、離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることの禁止、派遣会社マージン率の公表などが改正されました。

2015年の派遣法改正

2015年ではさらなる労働者保護のため、すべての労働者派遣事業が一般労働者派遣事業(許可制)となり、労働契約の申込みみなし制度、派遣期間の上限を原則一律3年、派遣会社の雇用安定措置、教育訓練の実施やキャリア・コンサルティング窓口の整備などが改正されました。

この2015年の 派遣期間の上限を原則一律3年、いわゆる「3年ルール」により、派遣元の無期雇用化の動きが広がりました。

この制度により、正社員になれる人が増えたと思ったら大間違いです。私の場合は、1.この会社を辞めますか?2.違う会社を探しますか?3.それとも、派遣会社の無期雇用社員となりますか?の3択でした。これにより、企業は今まで通り、派遣を使い倒すことが可能になりました。

2020年の改正

2018年の働き方改革関連法により、同一労働同一賃金となりました。派遣労働者の不合理な待遇差を解消すること(同一労働同一賃金の実現)。待遇差の比較対象は、派遣先企業の正社員です。ここでいう待遇には、賃金のほかに、利用できる福利厚生施設や教育訓練の機会なども含まれています。さらに中小企業でも2021年4月から同一労働同一賃金がスタートしました。2020年には最高裁判所でさまざまな判例が出されたこともあり、多くの企業が対応に追われています。他にも、派遣先均等・均等方式、労使協定方式などが採用されました。また、派遣元は派遣労働者に対して、派遣労働者の雇い入れ時、派遣時、派遣期間中に派遣労働者からもとめられたら、書面や口頭により待遇に対する情報を明らかにして説明することが義務となりました。

ちなみに、現在働いている派遣会社のマージンは、28.3%でした。

2021年の改正

2020年改正で待遇に関する説明が義務化された流れを受けて、派遣元が実施する教育訓練と希望者に実施するキャリア・コンサルティングの内容を、派遣労働者を雇入れするときに説明することも義務となりました。また、派遣労働者からの苦情処理は派遣先も主体的に対応するべきことが明記されました。

派遣法の全文は下記のリンクで確認できます。

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 | e-Gov法令検索

所感

実感として、労働環境は全く良くなっていません。ボーナスも退職金もないし、通勤手当も時給から差し引かれているだけです。正社員にするくらいなら契約打ち切りますよって感じの状況です。法改正されたから面倒だけどとりあえず対応しているといった感じでしょう。派遣先の大手企業の社長が、「正社員の若手男子社員のために、若い派遣社員の女の子をたくさん入れたいけど、年齢とか独身かとか指定できないんだよね~。」とお酒の席でおっしゃっていたのを思い出します(キャバクラか!?SDGsはどこいった?)。このセリフでもわかるように、仕事の出来なんて期待されてもいませんし、キャリアアップとか親身になって聞いてくれるわけがありません。パワハラやセクハラを受けないためにも、法律をしっかりと理解し、自分の身を守っていきましょう。

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